エンジニアリングデザイン(英語名称:Engineering Sciences and Design,通称ESD)コースは,異分野融合型の大学院組織です.学部で各専門の基礎を学んだ学生が,さらに専門を極めながらも異分野の仲間・知識と出会うことで,自らの専門知識・技能を実社会に生かすセンスを身に着けることを教育目的の大きな柱としてしています.あなたも,「次世代を活き活きとデザインするエンジニア」になるために,ESDコースで共に学びませんか.




エンジニアリング×デザイン?

デザインという言葉から一体何を連想しますか?グラフィックデザイン?ファッションデザイン?ここで意図するデザインは,決して「色や形を決め,見た目を美しくする」ことではありません.Wikipediaによれば,

本来この語は設計のことであり、形態や意匠に限らず、人間の行為(その多くは目的を持つ)をより良いかたちで適えるための「計画」も意味する。人間が作り出すものは特定の目的を持ち、それに適うようデザイナー(設計者)の手によって計画されるのである。

とあり,非常に広い概念であることがわかります.
一方で,エンジニアリング(工学)とは,「工学における教育プログラムに関する検討委員会」の文書(1998年)[1]では,次のように定義されています.

工学とは数学と自然科学を基礎とし、ときには人文社会科学の知見を用いて、公共の安全、健康、福祉のために有用な事物や快適な環境を構築することを目的とする学問である。

発展したエンジニアリングは,ある種の魔法ですが,実社会において「良いかたちで適える」ために,デザインされなければその真価を発揮できませんせん.エンジニアリングとデザインとの組み合わせは,世の中を大きく変革することのできるパラダイムなのです.


なぜ,デザインが重要なのか?

今,時代は大きな変革期にあります.不確実性が大きく将来の予測が非常に難しい社会が到来しようとしています.社会は様々な変化に直面しています.

  • 人口構造の変化
  • 経済環境の変化
  • 技術・産業構造の変化
  • グローバル化の進展
  • 経営の変化

どの企業も新たな市場創造、顧客創造による,人々のライフスタイルを変えるような製品やサービスの絶え間無い開発の必要性を強く感じ,そのような新規事業に取り組むための人材を欲しています.そのため,エンジニアとしての専門性とデザインの素養を兼ね備えた人材が非常に重要だと認識されるようになりました.


次世代を活き活きとデザインするエンジニアになるためには?

ESDコースのカリキュラムは,各自が専門分野の力を強化しながら,同時に(広義の)デザインの力を身に着けられるように工夫されています.その中でも,必修授業である「エンジニアリングデザインプロジェクト」は,企業から実社会でのテーマ設定協力を受け,社会人,美大生とともにソリューションを創り上げる非常にエキサイティングな授業です.

数々のプロジェクトの経験は,皆さんに新しいものの見方を授け,自分の力を最大限に生かしながら,他の分野の仲間達と新たな価値を創り出す実感をもたらすでしょう.それは,これからの長いキャリアの中で大きな財産になります.

次世代を活き活きとデザインするエンジニアになるためには,まずは,ESDコースの門を叩いてみましょう!


協力企業・団体・大学(各50音順)

  • 井上電気
  • SAP
  • NTTデータ
  • ゼオン
  • ツネイシカムテックス
  • デンソー
  • 凸版印刷
  • モトローラ
  • 大田区産業振興協会
  • 国立リハビリテーションセンター
  • 東京藝術大学
  • 武蔵野美術大学
  • 昭和女子大学

[1]「8大学工学部を中心とした 工学における教育プログラムに関する検討」(PDFファイル) 工学における教育プログラムに関する検討委員会,1998年5月8日.